Elysion~楽園幻想物語組曲~04 Baroque
「彼女こそ...私のエリ なのだろうか...」主よ、私は人間を殺めました。私は、この手で大切な女性を殺めました。思えば私は、幼い時分より酷く臆病な性格でした。他人というものが、私には何だかとても恐ろしく思えたのです。私が認識している世界と、他人が認識している世界。私が感じている感覚と、他人が感じている感覚。『違う』ということは、私にとって耐え難い恐怖でした。それがいづれ『拒絶』に繋がるということを、無意識の内に知っていたからです。楽しそうな会話の輪にさえ、加わることは恐ろしく思えました。私には判らなかったのです、他人に合わせる為の笑い方が。いっそ空気になれたら素敵なのにと、いつも口を閉ざしていました。そんな私に初めて声を掛けてくれたのが、彼女だったのです。美しい少女(ひと)でした、優しい少女(ひと)でした。月のように柔らかな微笑みが、印象的な少女でした。最初こそ途惑いはしましたが、私はすぐに彼女が好きになりました。私は彼女との長い交わりの中から、多くを学びました。『違う』ということは『個性』であり、『他人』という存在を『認める』ということ。大切なのは『同一であること』ではなく、お互いを『理解し合うこと』なのだと。しかし、ある一点において、私と彼女は『違い過ぎて』いたのです。狂おしい愛欲の焔が、身を灼く苦しみを知りました。もう自分ではどうする事も出来ない程、私は『彼女を愛してしまっていた』のです。私は勇気を振り絞り、想いの全てを告白しました。しかし、私の想いは彼女に『拒絶』されてしましました。その時の彼女の言葉は、とても哀しいものでした。その決定的な『違い』は、到底『解り合えない』と知りました。そこから先の記憶は、不思議と客観的なものでした。泣きながら逃げてゆく彼女を、私が追い駆けていました。縺れ合うように石畳を転がる、《性的倒錯性歪曲》(Baroque)の乙女達。愛を呪いながら、石段を転がり落ちてゆきました......。この歪な心は、この歪な貝殻は、私の紅い真珠は歪んでいるのでしょうか?誰も赦しが欲しくて告白している訳ではないのです。この罪こそが、私と彼女を繋ぐ絆なのですから。この罪だけは、神にさえも赦させはしない......。「ならば私が赦そう...」歪んだ真珠の乙女、歪なる日に死す...(Baroque Vierge, Baroque zi le fine...)──激しい雷鳴 浮かび上がる人影いつの間にか祭壇の奥には『仮面の男』が立っていた──
Canal: Music
Añadido: December 31, 1969 at 5:59 pm
Autor: rabbit54230
Duración: 04:23
Puntuación: 5.00
Reproducciones: 28971
Etiquetas: 音樂
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Cieloazzurro2744 (December 31, 1969 at 5:59 pm)
この語りが大好きです・・・!
mifu00polar (December 31, 1969 at 5:59 pm)
誰もいない礼拝堂の祭壇に向かって告白する乙女。引っ込み思案だった彼女を孤独から救ってくれた親友の少女を、しかし恋してしまった乙女。告げられた愛に泣きながら逃げていく想い人を追いかける乙女、共に石段を転げ落ちた二人。親友は死に、乙女は祭壇に向かい告白をする。赦しを乞うためではなく、今や彼女との唯一の絆となったその罪を確かめるために。
muihg (December 31, 1969 at 5:59 pm)
あらまり様素敵!!愛を呪いながら石畳を転がり落ちていく・・・かわいそうに・・
yuri618 (December 31, 1969 at 5:59 pm)
鳥肌アアアアア!!!!!!!!!
haruhiko32 (December 31, 1969 at 5:59 pm)
最初のところはArkと同じ・・・。
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